Sei KIsaragiオフィシャルブログ


ヒッグス粒子

2013.10.22 Tuesday[ヒッグス粒子-

物質の構成要素である素粒子とそこに働く力を述べる現代の素粒子理論を標準理論と呼ぶ。
この理論は、素粒子が関係するあらゆる実験事実を見事に説明する素晴らしい理論ではあ
るが、1つだけ盲点があった。それは、理論の中に登場するヒッグス粒子が仮定されている
ことだった。
標準理論は、ゲージ対称性という、物理学の中では最も普遍的な原理を出発点にしている。
ゲージ対称性については後段で詳しく説明になりますが、重要なととに、それが粒子の質量
(重さ)がゼロであることを要求している点だ。標準理論が素粒子の基本理論となりうるこ
とためには、粒子の質量はぜロでなければならない。しかし、現実の素粒子は質量をもって
いる。標準理論がゲージ対称性を満たしながら、且つ素粒子の質量を説明できる実行性のあ
る理論でありたいと。
この要求を成立させるために仮定されたのが、ヒッグス機構(ヒッグスメカニズム)である。
つまり、標準理論正しい理論であるならば、ゲージ対称性を満たしつつ粒子に質量を与えな
ければならず、そのためにはヒッグス粒子の発見によってヒッグスメカニズムを仮説の燦
から引きずり下ろす必要があった。
2011年7月4日。
ヒッグス粒子と見られる粒子が、ついに欧州原子核研究機構(CERN)で発見された。
標準理論は、信頼ある基本理論止して確立したのだ。
続く